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洋服の素材と生地の種類の話

一般消費者が知っているようで知らないのが生地のことをお伝えします。

実際に使いながら着心地でなんとなく理解しつつ自分なりのこだわりが出来てうまく利用できていたらいいのですが。

布地の基本を知っていると応用がきくしさらに上手に服選びができますよ。

デザイナーとして30数年働いた経験から知って欲しいな、と思うことを書きました。

専門学校で基本を学び、生地メーカーさんや生地屋さんとずーっとかかわり、その生地を使って洋服をデザインし服作りにかかわってきた30数年です。

消費者としても自社製品も他社製品も着て感じた知識です。

くわしく書くと難しいので雑談風に知っておいた方がいいことだけを簡単にお伝えしますね。

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洋服の素材は布とニットの2種類がある

布は織物と言います

布は糸を縦糸と横糸で織ったものが平織りで基本です。

着物地も縦糸と横糸で織られた反物です、特徴は着物が作りやすいように幅が狭く長さは長いことです。

洋服の場合は幅が広いのは洋服が作りやすい幅になっているんですね。

織り方は織機が違うと糸の絡まり方が違い、平織り以外にも綾織り、梨地織りなどといろいろあります。

糸の撚り方も強い撚り、甘い撚りがあるし、密に織るもの、粗く織るものと変化し、分厚い布、薄い布などいくらでも変化するのです。

糸は太いもの、細いものもあります。

これらの組み合わせ方で布の違いはそれぞれ違いが出せるのです。

セーターとカットソーは編み物です

ニット素材ではセーターは毛糸から編んだもの。

ジャージーとかカットソーとか言われるものは、いろいろな編み機で反物に編み、型紙どうりにカットし縫ったものです。

編みなので糸が切れると広がり穴が大きくなることもあります。

ブローチの針でも糸が切れて穴が開くことがあります。

セーターのように編んだものはブローチで糸が切れることはありませんが、細い糸のTシャツ素材は糸が切れて穴が開くこともあります。

布の素材は天然繊維と合繊繊維がある

天然繊維は、木綿、麻、シルク、ウールなどですね。

木綿は綿の花、麻は植物の繊維、シルクは蚕の繭、ウールは羊やヤギの毛でつくられます。

カシミヤはカシミヤ山羊の毛、アルパカはアルパカ山羊の毛でつくられます。

アンゴラはアンゴラウサギの毛です。

ニットは毛糸で編んだものと、糸をいろいろな編み機で反物に織ってカットし縫製するカットソーがあります。

カットソーで消費者の方がよく知っているのは、天竺のTシャツ、鹿の子のポロシャツ、裏毛のスエット、合繊のジャージーなどですね?

しかし、カットソー素材でよく利用されるのは、天竺のほかに、フライス、スムース、リブ、ポンチ、ダンボールニット、異ゲージなどがあります。

たぶんあなたも気づかずにこれらのカットソー素材は着ていらっしゃると思います。

編み方が違うTシャツ素材だな?という感じで。

服や肌着の着心地良く体にいいのは天然素材

山や海、スポーツなどの特殊な環境以外の日常の暮らしでは天然繊維がよいです。

プロスケーターが自然素材のウエアなんてあり得ないですけどね?

なので、一般消費者の日常で着る衣類に限ってのことです。

それはお出かけ着もあるし、普段着もあるし、下着やパジャマもありますが、全般に自然素材が着心地はいいのです。

肌触りや温かさや涼しさは天然繊維に勝るものはないのです。

少しだけ天然素材に化学繊維を混紡して丈夫にしたりはあります。

吸湿性、放湿性、保温性は天然繊維がいちばんです。

特に、肌着、中着、パジャマでは自然素材がいいです。

発熱素材とかヒートテックとか開発されていますが肌が乾燥したり静電気が起きたりデメリットが大きいのです。

メリットは、価格が安い、お洗濯がかんたん、などですね。

ですが、アウター素材では化学繊維の方がいいものもあります。

化学繊維はアウターウエアに使うと機能性が上がる

洋服地は、化学繊維の方がいいものもあります。

ダウンジャケットやダウンコートの表地と裏地です。

軽くて風や雨をとうさないし、中のダウンの毛が出にくいなど。

なのでアウターウエアに限っては化学繊維は必要です。

化学繊維(合繊繊維)は、石油で作られているのです。

化学繊維の代表は、ポリエステルとアクリル、ナイロンです。

ポリエスエルはシルクをマネて、アクリルはウールをマネて開発されたのです。

原料は石油です。

ポリエスエルは夏に着れば暑いし、冬に着れば寒いです。

アクリルは夏に着れば暑いし冬に着れば暖かいですがウールよりは寒いです。

ナイロンはポリエステルよりは柔らかく張はありません。

なのでデザインによってはその特徴を生かしたTシャツもあります。

あと、多いのは綿やウールにポリエステルやアクリルを混紡した生地も多いですね。

価格をおさえ、丈夫な生地はできますが着心地も半端になります。

半合成繊維は化学繊維よりも繊細ですが肌にはよい

半合繊繊維と呼ばれるもので、レーヨン、キュプラがあります。

原料は、パルプ、竹、などの植物などです。

リョウセル、テンセルなどもレーヨンの仲間でメーカーのブランド名です。

ベンベルグはキュプラのブランド名です。

このように再生繊維でも、原料の違い、メーカーの違い、生地にする時の薬品の違いなどにより名前が変わります。

消費者が気にかけておきたい生地のことまとめ

服には、下着からアウターまで天然原料を使った生地と石油原料が原料の生地がある。

パルプ原料の半合繊繊維はその間のもの。

人も自然の生き物だから天然素材の方が体にもいい。

赤ちゃんや幼児、高齢者ほど肌も弱いのでトラブルも起きにくい天然素材の生地がよい。

若く元気な時は、体力があるので我慢しやすいけれども天然素材の方がいいのは同じ。

ということなので、価格や扱いやすさ、丈夫さも考えて適材適所で使い分けて欲しいです。